「いつかはフルタイムに・・・」とお考えのママさんクリエイターさん!その「いつか」について、どのように考えていらっしゃいますか?特に小さなお子さんを育てている場合、子どもの手が離れるまで待つべきなのか、そもそも「手が離れる」とは、いつなのか?と悩むことも多いのでは。あるいは、フルタイム復帰にあたって心がけることは?今回は、子育て中の女性デザイナー4人にインタビューしてみました。
目次
■ケース1・・・フルタイム復帰をうかがうデザイナー
Aさん:パート・2人目妊娠中・広告会社勤務
どうせ働くなら、時給ではなくもっと収入を上げられた方がいいですから、正社員にはなりたいすよ。
でも、勤務先の社員さんたちの働き方を見ると、ここではフルタイムは無理です!!残業、休日出勤が当たり前。残業なしの会社を探して就職活動しようかなと思っていたら、2人目を妊娠して、ストップしています。
思うのは、フルタイムで働くタイミングは早いに越したことないってことです。
保育園なり学童なりに入れるタイミングでないと働けないのに、保育園の途中入園はほぼ不可能ですよね。学童の待機児童も多いって聞きます。
就労証明をとって、入園のポイントを上げるには、すぐにフルタイム。これだと思う。
今のパート先は小さな会社なので、自分の働きで認めてもらって、家に仕事を持ち帰ることが可能になりました。残業できないかわりに、または子どもの病気で出社できない時に、そして妊娠してからは、打合せなどがなく一人でやるデスクワークだけの日も、家で仕事をしています。
子どもがいると、家でも忙しいので、本当は仕事を持ち帰るなんて良くないのですが、いざという時には、助かりますよね。フルタイム復帰の鍵も、これじゃないでしょうか。
仕事の内容や環境にもよると思うけれど、パートや時短のうちに周りの協力をなるべく得るようにして、フルタイムに戻っても、家に仕事を持ち帰れるようにする。これ、大きいと思います。
Bさん:正社員・時短(7時間勤務)・子ども1人(保育園)・Webコンテンツ制作会社勤務
一般的には、小学4年生くらいでフルタイムにするのがベストなのかなと思います。習い事や部活動などで、子どもにも自分のライフスタイルができる頃だと。
でも、私の場合は会社の定時19時までなので、フルタイムにすると帰宅はさらに遅い時間になるので、中学に上がるまでは難しいのかなと考えています。
勤め先は女性が多い職場ということもあり、テレワーク制度をつくる方向になっています。在宅勤務ができるということで、顧客先や打合せには出席しますが、デスクワークは自宅で行うことができるんです。これだったら私も、子どもが小学生のうちにフルタイムで働けるようになるかもしれません。
フルタイム復帰を考えている方は、在宅勤務の可能性など、働き方に幅を持たせるように職場と話し合いをしておくのがいいと思います。
■ケース2・・・育休後すぐフルタイム復帰したデザイナー
Cさん:正社員・フルタイム・子ども1人(保育園)・建築事務所勤務
1年4か月の育休後すぐフルタイム復帰しましたが、17時終業で残業が基本的になかったので、心身ともに良かったです。通勤に1時間かかりますが、保育園も19時半まであり、牛乳と卵アレルギーのある息子にもしっかり対応してもらえたので、安心感もありました。
その保育園は3歳児までだったので、その後転園し、今の保育園は18時まで。しかも私自身も転職をし、残業ありになったので、今の状態で職場復帰だったら、すぐフルタイムに戻すのはきつかったと思います。
平日が休みの夫、近くに住む母、私の3人で、保育園の送り迎えや子どもが病気の時の看病などをこなしています。夫も母も都合がつかない場合は、友人にお迎えをお願いすることもあります。
こういう周囲の手が本当に助かるので、地元を離れられません。
Dさん:正社員・フルタイム・子ども2人(保育園)・ECサイト運営会社勤務
育休明けですぐにフルタイム復帰しました。時短を取るとはさすがに言えず、「定時あがりにしてください」と言うだけでもドキドキしました。残業が当たり前の業界なので・・・。
子どもの夕食に差し支えのない時間に帰れるのであれば、復帰後すぐ、フルタイムでもいいと思います。パートナーの協力は不可欠ですけどね。
仕事はいくらでもあるので、フルタイムでも時間がぜんぜん足りないです。「週に1度くらいは、思う存分残業したい!!」って、同時期に復帰したワーママクリエイターさんとよく語り合っています(笑)
もうすぐ長女が小学校入学で、「小1の壁」が今一番の悩みです。
子どもの記憶に残る時期だし、習い事もさせたいので、乳幼児期よりも一段と深く関わっていかなければならないと思って。希望に柔軟に対応できる働き方にするしかないと思い、退職することにしました。
ひとまず、職業訓練校に通って、次のステップに向けて充電します。
インタビューを通じ、当たり前ではあるのですが、育休からの職場復帰・そこからのフルタイム復帰は、職場や家族、保育園などの状況に大きく左右されることが改めてわかりました。同じ「デザイナー」といえども、一概にこうとは言い切れません。
また、時短や在宅業務が受け入れられるか、働き方にあった保育園に入園できるかも人それぞれです。子どもが産まれる前から複数のパターンの想定をしておくことも大事と言えます。
Aさんがインタビュー中に言及しているように、「入園のポイント」も自治体によって入園できる目安が変わってきます。これらも事前に市役所に問い合わせることで想定が可能なことです。
先輩ママさんや周囲の方の声を参考に、自分なりの復帰プランをぜひ考えてみましょう。
<扶養内特集>
【第1回】そもそも扶養とは?10月からどう変わる?
【第2回】どれくらい働くのが得?扶養枠内で働きたいクリエイター必見!
【第3回】インタビュー編~扶養内で働いている女性デザイナーたちに聞きました
【第4回】インタビュー編No.2~扶養内で働いている女性デザイナーたちに聞きました
【第5回】インタビュー編No.3~扶養外で働いている女性デザイナーに聞きました
<ママさんクリエイター向け>
フルタイム復帰のタイミングは、いつがベスト?