こんにちは。
ユウクリサポート部の鈴木です。
派遣スタッフを受け入れる場合、派遣先企業にはさまざまな「義務」と「責任」が生じます。
派遣に関わる法律は複数あり、かつ数年おきに法改正されるため、最近派遣の契約管理を始められた方は勿論、長年人事労務に携わっているご担当者様でさえ、混乱することが多いもの…。
そこで今回は、ユウクリでもご担当者様からご質問いただくことの多い、
「派遣先管理台帳」について、詳しく解説していきます!
■派遣先管理台帳とは?
派遣スタッフの就業実態の把握と雇用管理のため、各派遣スタッフ毎に作成し、就業に関連する情報を記載しておくものです。
派遣先が直接雇用する労働者と派遣スタッフを含め、5人を超える事業所の場合、作成と保管(契約満了日から3年間)が義務付けられています。
ユウクリの派遣スタッフを受け入れいている企業様の場合、各派遣スタッフ毎に発行する「労働者派遣契約書」「派遣先への通知」と、「タイムシート控え」を保管いただくことで、代用が可能ですが、具体的にどんな項目が必要なのか、ここで確認しておきましょう。
記載事項一覧
1.派遣労働者の氏名
2.派遣元事業主の名称
3.派遣元事業主の事業所の名称(例:本社、●●オフィス など)
4.派遣元事業主の事業所の所在地
5.無期雇用か有期雇用かの別
6.協定対象派遣労働者か否かの別
7.派遣就業した日(期間)
8.始業・終業・休憩時間(曜日等によって異なる場合は詳細も)
9.従事した業務の種類・内容
例:デザイン制作(ITソフトのパッケージ、取説の制作)
10.派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度
例:役職なし
11.派遣就業した事業所の名称、所在地、派遣就業した場所、組織単位
例:株式会社ユウクリ
〒150-0044 東京都渋谷区円山町28-3いちご渋谷道玄坂ビル
東京本社 デザイン制作課
12.派遣元責任者名
13.派遣先責任者名
14.雇用保険、厚生年金、健康保険の加入状況(未加入の場合は事由も)
※15.派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項
(申出を受けた年月日、内容、処理状況を記載)
例:20××年×月×日(月)
同一部署内の男性社員より容姿についての発言があったとの苦情申出。
当該社員に対し、口頭での注意とセクハラ防止の啓蒙資料を配布。
その後、同様の事案は発生していない。
※16.教育訓練を行った日時・内容
例:20××年×月×日(金) 13:00~15:00
InDesignの基本操作について、外部講師を招き社内でセミナー実施
17.紹介予定派遣である場合は、紹介予定派遣に関する事項
- 紹介予定派遣である旨
- 選考を行った際は、選考方法/選考基準
- 採否結果
- 紹介予定派遣から直接雇用化しなかった場合は、その理由
18.派遣受入期間の制限を受けない業務の場合、その旨
- 60歳以上
- 有期プロジェクトの業務(派遣法第40条2第1項第3号イに該当する旨)
- 日数限定業務(派遣法第40条2第1項第3号ロに該当する旨、1ヶ月の就業日数・通常の労働者の1ヶ月間の所定労働日数)
- 育児休業/介護休業の代替要員(休業する労働者の氏名・業務・休業期間)
■最後に
上記の1~14に関してはどのような場合でも必須、15~16は実施状況に応じて、
17~18は該当する場合に記載が必要です。
また、6、10は2020年改正派遣法により必須項目として新たに追加されたものです。
自社で独自に派遣先管理台帳を作成する際には、記載漏れがないか今一度確認しておくことをおすすめします!